いじめている君へ、いじめられている君へ。その2。

いじめ問題が社会問題として取り上げられる中で、朝日新聞の朝刊に毎日コラムが掲載されるようになった。今日(2012年08月05日)は漫画家の西原理恵子さんだった。

いじめられている君へ
上手にうそをついて

うそをついてください。
まず仮病を使おう。そして学校に行かない勇気を持とう。親に「頭が痛い」とでも言って欠席すればいい。うそは、あなたを守る大事な魔法。人を傷つけたり盗んだりするのでなければ、うそって大事よ。これからも、上手にうそついて生きていけばいいんだよ。
亡くなった夫は、戦場カメラマンでした。戦場で銃を突きつけられたことが何度もあったけれど、一番怖かったのは、少年兵だって。
大人は残酷な兵士にもなれるけど、家に帰ったらやさしいお父さんにもなる。愛することや大事なものを知ってるから。でも、少年兵は物事の重大さが分からず、簡単に人を殺しちゃうんだって。生前にそう言ってました。子どもってそういう生き物。「子どもなのになぜ?」って思うかもしれないけど、戦場の理屈だと、そうなんだって。
いくら紛争地帯でも、年間3万人も死ぬことはそんなにありません。でも、日本ではそれくらいの人々が自殺しています。そう、この国は形を変えた戦場なんです。戦場では子どもも人を殺します。しかも、時には大人より残酷になる。
学校は、いじめられてつらい思いをしてまで行くようなところじなない。長い夏休みだと思って、欠席してください。そして、16歳まで生き延びてください。
高校生になれば、通信制高校フリースクール、いわゆる大検など選択肢が広がります。何よりもアルバイトができる。お金をもらいながら、社会人にふさわしい訓練を受けられます。お金を稼ぐということは自由を手に入れるということ。その先に「ああ、生きててよかった」と思える社会が必ず待っています。

以上。興味深いコラムだった。

いじめられやすい人は、真面目なタイプで、うそをつけないのかもしれない。ルールを守ることを優先させるあまり、もっと大切なことがあることを知らないのかもしれない。あくまでも想像だが。このコラムを素直に読めているだろうか?

イジメがあるのは学校だけではない。社会に出ることで選択肢は増えるだろうが、イジメが無くなるわけではない。社会の至るところに転がっている。でなければ、自殺者が年間3万人なんてオカシイだろう。こんな日本が先進国だなんて、恥ずかしくて言えないよ。

いじめている人たちは、いじめを自覚できていないのかもしれない。イジメに気づくのは、自分の弱さと向き合うこと。大人でも、つい目を背けてしまいがち。つい誰かのせいにしたり、責任を逃れようとする。集団でいじめることが多いなら、尚更だ。でも、自分の感情は自分でしか責任を取ることができない。他人任せにするとオカシなことになる。

イジメ問題は、ゴミ問題とも関連性がある気もする。ゴミをみると苛々するように、ゴミが少なくなれば苛々する機会も減るだろう。いったいゴミはどこから生まれてきたのだろうか?また、原発問題とも関連しているのかもしれない。現場で作業する下請け業者の人たちは、鉛付きの線量計を付けて作業している、とニュースになっていた。他の現場でも日常茶飯事だと聞くし、今まで公にならなかったのが不思議なくらい。まるでお金を餌にしたイジメだ。

目に見えない不安は人々を苛々させる。今の自分にできること、身の回りの環境改善を、まずはやってみようかな。そしたら、目につくゴミたちも、少しは減ってくれるかもしれない。