生きるのがつらいのはなぜか?(パスカル「パンセ」第3回)〜NHK 100分 de 名著(2012年6月27日再放送)

NHK 100分 de 名著
第3回 生きるのがつらいのはなぜか?
【放送時間】
2012年6月20日(水)午後11:00〜11:25/Eテレ(教育)
2012年6月27日(水)午前5:30〜5:55/Eテレ(教育) 再放送
2012年6月27日(水)午後0:25〜0:50/Eテレ(教育) 再放送
【ゲスト講師】鹿島茂(フランス文学者・明治大学国際日本学部教授)

偶然めにとまった番組。

「生きるのがつらいのはなぜか?」の言わんとすることは、
「生きるのがつらく感じるのはなぜか?」に思えた。

番組の中で印象に残ったのは、

(ただ) 考えることは原罪である、ということ。 そして、
(正しく) 考えることは尊厳になるかもしれない、ということ。

矛盾に思えるかもしれないが、
考えるにも2種類あるとすれば納得できる。

番組構成者は、正しく考えれることが必要だ、
とでも結論付けたいのだろうか。
次回、最終回の「人間は考える葦である」につなげるために。

生きるとは、
死という壁に向かって目隠しをしながら歩いてるようなもの。
だからつらい、ということらしい。

仕事ですらも「気晴らし」とパスカルは言っていたらしい。
妙に共感してしまった。
必ず訪れるだろう死を一時的に忘れるための手段。
だから、気晴らし。

ただ、そう考えてしまうと、生きるのがつらい、
となってしまうのかもしれない。

本当に、生きることはつらいのだろうか?
正しく考えて導いた答えなのだろうか?

そうは思えない。 だから、(正しく)考える。

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話は変わるが、

パンセと聞いて、
はじめに思い浮かんだのがアニメの主題歌だった。
サイレンとメビウス禁断のパンセ

元々は、パソコンゲームだったと記憶している。
調べて見たら、原作は麻宮騎亜のマンガらしい。
そういえば、実家にもあったわ(笑)

テーマは、SF&美少女。。。あれ、エロげーだったっけ?
ゲームは、船の中をさまよっていた記憶が残っている。

ソノハナシハ\( ̄ー\)(/ー ̄)/オイトイテ

禁断のパンセの歌詞をみると、

「人は誰も生まれた意味をさがして時をさまようの」

という出だしから始まる。

何気なく聴いてた曲だったけど、意外と奥が深い歌詞だった。

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「生きる意味」を正しく考えることさえできれば、
「生きるつらさ」は消え去ると思っている。
あたかも、懐かしい思い出のように・・・

「なぜ生きる?」

「生きる意味」を考えはじめると、
「愛」という言葉が、なんとも、重く圧し掛かってくる。
「愛」とは何だっけ?

その再放送の番組の後で流れてた
ほのぼのとした「モタさんの言葉」を見ていたら、
妙に納得してしまった。

女が母親になることは、なんでもないことです。
でも母親たることは、なかなかできることではありません。

山本有三
※モタさんの“言葉” 第8話「現状を変えるのは愛情だ」より

母親たることは、なかなかできることではありません。

「母親の愛情」と「愛」は、実際に違うものかもしれないが、
「愛」のベースにあるのは間違いないだろう。

そう考えると、とても単純で、明快になった。

ひとりで「愛」を感じることはできない。
だから、ひとりでいると、「愛」に対して盲目になりやすい。
ひとりで生きようとするからつらく感じる、のかもしれない。

そこに気づいたとき、
生きる意味の答えに、少し近づいた気がした。

「生きることはつらいのはなぜか?」
「ひとりで生きようとするから?」 (愛を見失ったから?)

でも、それだけでは、何かが足りなかった。
その答えのヒントが、「モタさんの言葉」にはあった。

自分以外の温もりを感じたとき、ふと、心に明かりが灯る。
命の基本が愛であり、
死という闇を灯す光になるのかもしれない。

かつてのボクも、
生きる意味の答えを探し続けて、旅をしてた。

月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也

すでに、頭の中では答えが出てる。
でも、頭の中だけでは、永遠にわらかない”何か”もあった。
あとは、実践あるのみ! もう半分を見つけるために。

実感が伴って答えだったので、今もなお、答え合せの最中。
旅の途中というところなのだろう。

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ああ、
斎藤茂太さんは、亡くなられていたのか。

(-∧-)合掌・・・

ご冥福をお祈りします。

やさしい言葉を、いつもありがとう。